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過去の記事一覧
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眼鏡越しの風景EP68-無二-
子供の頃、「みんな持ってるから、買って~!」と言うと、 母は決まって「よそはよそ、うちはうち」と、私の要望を却下する。 毎回撃沈するとわかっていても、万が一を期待して凝りもせずにその後もおねだりしていた。 当時、小学校… -
眼鏡越しの風景EP67-植物-
桜は今が満開。それが終わるとそろそろ若葉の季節がやってくる。庭先やベランダで植物を大切に育てている人を見かけると、季節を紡ぎ丁寧な暮らし方をしていると憧れる。私も常々、お家をいろんな植物でいっぱいにしたいと思っているのだ… -
Mop27:本を読む理由
なんだか 理屈っぽいタイトルですが そうではなくて この歳になって はじめて気付いた とても単純な 本当の付き合い方のこと。 私は 今年になって 小説をとても読んでいます。 実際には存在しないであろう 他の誰かの心を覗… -
眼鏡越しの風景EP66-先輩-
会社のデスクを開けると、引き出しの中の配置は新入社員の頃からほとんど変っていない。前職で出会った5つ上のデキる先輩の教えを今も忠実に守っているからだ。先輩は、どんな時も慌てることなく冷静、後輩の指導も口うるさく細かいこと… -
眼鏡越しの風景EP65-春風-
3月。年度末近くになると、1年間がんばった自分への労いを兼ね、平日に近場で「おひとり時間」を楽しむ。私を、私が、おもてなしするという贅沢な1日は『おひとりさまデート』と名付けた春先の恒例行事だ。気になっていたお店や、最近… -
眼鏡越しの風景EP64-転地-
前回は洋服の買い方についてエッセイを書いたわけですが、今回はその後、自分の中の旬を過ぎた洋服たちの行く先ついて書いてみようと思う。 今年のセールで4着を迎え入れたことにより、我が家の手狭なクローゼットはついに洋服が溢れ… -
眼鏡越しの風景EP63-洋服-
最近はお出かけの機会も減り、去年、一昨年は、“お洋服も要らないよね…”という空気が洋服好きの私にさえ漂っていた。ふと顔を上げると、クリスマスもお正月もとうの昔に終わり、街中にはSALEの文字があちこちに溢れていた。2年ぶ… -
Mop26:黒と白の使い分け
ずっとカーテンをつけていなかったリビングの窓 黒のカーテンをつけました あるプレイヤーの友人が 「最近黒い服が着れないの」 と言っていました 「黒い服を着るのはエネルギーがいる」と こうして部屋に黒のカーテンをつけ… -
眼鏡越しの風景EP62-創造-
エッセイの連載が始まり、自ら書くということを続けていると、誰かが発する会話やSNSに流れていく流行りの言葉、仕事のメールなど、そのまま通り過ぎていく何気ない日常の言葉たちが、気が付いてくれと言わんばかりに目に止まるように… -
眼鏡越しの風景EP61-八朔-
毎朝通る道沿いに、誰が植えたか分からない大きな八朔の木がある。 この季節になると、たくさんの実をつけ、その木には鳥たちが集い、朗らかに歌い、実をつつきながら楽しそうにしている。頭のいいカラスたちは実を枝から落とし、落ちた…