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Mop8:理想の美
- 2020/1/19
- ピアニストmisatoのコラム
ある日、1冊の本を読んでいたら、
「音楽の基礎=静寂の美との対決から始まる」とあった。
それは、とても昔の本だ。
その頃の日本は、そんなに静寂だったのか。
その静寂を美しいとする感覚が、その頃の人々の中で存在していたのか。
そんなことを想像すると、憧れさえ生まれてくる。
同時に。
今の自分の音楽への姿勢が少し恥ずかしくなった。
限られた時間の中を生きる人たちの貴重なひとときに奏でられる音楽。
やはり、完全に美しいものでなくてはいけないと思い直した。
しかし、一人一人の美に寄り添うというのは困難だ。
少しでも、納得のできる美を突き詰めること。
静寂とは、やはりそのままで美しいものだと思うから。