日本初の水族館は赤灯台の側にあった?!
神戸市立須磨海浜水族園近くにある赤灯台(旧和田岬灯台)はご存知な人も多いと思うが、この灯台と水族館の歴史は明治にさかのぼる。
須磨の赤灯台
須磨の赤灯台で知られている旧和田岬灯台だが、元々は和田岬に建てられたもので昭和38年(1963年)に須磨海浜公園に移築された。
和田岬に建てられた当初の明治4年(1871年)には木造で建てられたが、明治17年(1884年)に鉄製に建てかえられた。
現在では、現存する日本最古の鉄造灯台として登録有形文化財として指定されている。
須磨の赤灯台が元々あった場所
須磨の赤灯台が元々あった和田岬は今の三菱重工の敷地内にある。
写真の灯台する左手塔状の建造物が和田岬砲台だという。
三菱重工業公式ホームページ
神戸造船所構内には、江戸末期の1864年(元治元年)に建設された「和田岬砲台」が現存しています。 当時、外国艦船の来航に伴い、沿岸を防備する必要に迫られ、徳川幕府により和田岬・川崎(湊川)・西宮・今津の各所に同型の砲台が建設されました。設計は勝海舟。完成には、約1年半の月日と2万5千両の費用を要しました。
湊川・今津の砲台はすでに取り壊され、西宮の砲台も内部が焼失し、石郭のみとなり、現在、和田岬砲台のみが当時のままの面影を残しており、 1921年(大正10年)3月3日には兵庫県下における史跡第1号に指定されています。
三菱重工の前は和田岬の遊園地「和楽園」
明治37年(1904年)に三菱が買収するまでは須磨と並んで風景がとても美しい神戸の名所で、明治23年(1890年)頃には和田岬の遊園地とも呼ばれた「和楽園」が建設された。
赤灯台の近くに設置されている説明の水族館と書いているが、この写真は明治24年兵庫和田岬和楽園全図の銅版画(神戸市立博物館蔵)で、実はいろいろ調べたが、水族館はここには写っていない!!水族館の姿を知る為、著者は図書館などいろいろなところに足しげく通いついに発見!!
日本初の水族館「和楽園水族館」
水産総合研究センター図書資料デジタルアーカイブに水族館と灯台、砲台の位置がわかる資料と側面の姿を発見した。
この資料を見ると右端に水族館と確かに書かれている。砲台と灯台と水族館、この地図には全て記載されている。
水族館は明治30年9月1日から同年11月30日まで開催された第二回水産博覧会のときに建設され数ヶ月間の期間限定のものだったという。
赤灯台と水族館、なんだか運命的なものを感じるので、須磨水族園に行ったときはついでに赤灯台も見て欲しいです。
参考・参照サイト
関連施設地図
旧和田岬灯台
須磨水族園