神戸で4箇所に模擬原爆が投下されていた!
大倉山公園には、神戸空襲を忘れない「いのちと平和の碑」が設置されているが、そこに模擬原爆の記載があり気になって調べてみた。
模擬原爆は、昭和20年(1945年)日本各地に目標を設定して模擬原爆の投下作戦は実施しされたという。
模擬原爆とは
正式名称は「1万ポンド軽筒爆弾」。「ファットマン」とほぼ同一の形状を有し、重量もファットマンとほぼ同一になるよう調整された模擬原爆で構造分類上での通常型爆弾のコードネームである。マンハッタン計画に携わる、ロスアラモス研究所の科学者と兵士によって命名された。
ウィキペディア(Wikipedia)
この爆弾は原爆投下に備えた爆撃機乗員訓練のためと、今までに例のない特殊な形状をしたファットマンが爆撃機(原爆搭載可能なように特別に改修したB-29)から投下され爆発するまでの弾道特性・慣性能率等の様々な事前データ採取のためにいわば「模擬原爆」として製作された。
「ファットマン」は、1945年8月9日に実戦使用されており、長崎市で投下された原子爆弾である。
模擬原爆が投下されたのは合計49発
模擬原爆が投下されたのは、大阪、神戸、東京など全国30都市で、合計49発が落とされたという。
コソ泥式空巣戦法
高度の高い位置を1機で飛ぶB-29を当時の「コソ泥式空巣戦法」などとも呼ばれ、不意打ちを狙った攻撃だと新聞などで報じられていたという。
当時の日本にとって、この1機だけで飛ぶB-29の姿がまさか原爆の投下訓練の為に行われていたとは到底想像もつかなかったのでないでしょうか。
また、この訓練は日本人に高度の高い位置を1機で飛ぶB-29の姿を見慣れさせ怪しまれないようにするという目的もあったという。
神戸で投下されたのは4箇所
1945年7月24日には神戸市内の軍需工場などの下記の4か所が目標とされた。
・山陽電鉄東須磨駅北
・川崎車両機関車組立工場
・三菱重工神戸造船所
・神戸製鋼所