カテゴリー:yukkoのお眼鏡
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夏休みも終わりに近づく頃、夏のメインイベントがあった。
両親が共働きだったこともあり、私は学校終わり学童保育所に通っていたのだが、毎年、学童の先生と保護者による、区民会館の貸し会議室を使った『手作りお化け屋敷』このイベン…
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ある夏の夜、祖母と二人きりで、こんな話をした。
「おばあちゃん、天国ってあると思う?」
「おじいちゃん、天国に行けたかなぁ」
祖母はこう言った。
「タバコも持ったし、お気に入りのスーツを着て、天国に行けたと思うよ」
「…
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***前回からの続編『夏休みこどもさんすう教室』のお話***
午前の部が終わると、いよいよ区民会館の食堂でのお昼ごはん。
お祝いなど特別な日にしか外食しない我が家からすると、小さな子ども財布の資金は潤沢。
好きなメニュ…
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小学三年生までは、8月に入ると毎年3日間、『夏休みこどもさんすう教室』に入れられていた。
幼い頃、向かいに住んでいたおばちゃんが毎朝、私を家まで迎えに来る。
おばちゃんとは一年に1度、この時にしか会わない。
バス賃とお…
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駅で電車を待つ暇つぶしに、子どもの頃からついついしてしまうことがある。
4桁の数字を目にすると始まる「勝手にジュー数」という私が密かに付けた変なネーミングの「暗算系頭の体操」アナログゲームだ。
そのルールは単純なもので、…
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「yukkoのお眼鏡」を始めて、今回がちょうど20話目となります。初めてエッセイのお話を頂いた時、タイトル、テーマ、企画も自由、私らしく書いてくださいと、編集の彼女は、小顔の中の大きな黒目をキラリッとさせながら話してくれ…
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6月といえばもうすぐ父の日。
小学生の頃、幼なじみちゃんとどちらの父親が優しく、いいお父さんかという、それぞれの父親たちが聞くと泣いて喜びそうな、娘同士の小競り合いがあった。
彼女のお父さんと私の父は、どちらも背が高…
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苺の季節がやってきた。
数年前、仲良しの友人宅で開いた持ち寄りパーティ。
みんなそれぞれ、自慢の手料理、パンやお菓子、オススメのお酒、地方からのとっておきのお取り寄せや、お気に入りのスイーツ、お惣菜を手にそれぞれやって…
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黒船襲来とばかりに祖父と私、二人のお出かけにシラーっと加わり、自由に振る舞うおチビ怪獣の弟だが、末っ子ゆえの、生粋の甘え上手と要領の良さで、めきめきと頭角を現し、徐々に私の立場を危うくした。
「出かけるぞぉ」の一声が発…
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私が小学2年生くらいだったか。
その頃より祖父はお出かけにお供を連れて行くようになった。寡黙な祖父は、私を子ども扱いせず、大人に話しかけるように接した。眼差しはとても優しいけれど、けっして多くを語らない。
出かける際は「…
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